元気なコミュニティー協議会(ゲンコミ) 生涯学習連続講座
令和4年8月6日(土) 10時~12時 町民センター
「戦争遺構 二宮の洞窟陣地」
講師:戦時下の二宮を記録する会
8月6日は世界で初めて核爆弾投下が起きた日。それは日本でした。8時15分、黙とうされた方も多くおられたと思います。77年後の同日、二宮町でも平和を祈りながら当時の記憶を伝えてくださる「戦時下の二宮を記録する会」の方々から貴重な話を聞く機会を得ました。
ご都合で来られなかった善波氏を含めて5名のチームワークを生かしてのお話しでした。村田町長も当時のメンバーで参加していた、と報告。
当時の記憶を書き留めた「ひとしずく」。その第7号最終版にはメンバーの寄稿が載せられている。善波氏の言葉はそこから代読によってメッセージが発せられた。
続いて吉成氏。小学生の時だった戦時下、農家への勤労奉仕や、空に飛ぶ飛行機が光ってきれいだったこと、空襲警報で押し入れに隠れたこと、平塚に焼夷弾が落ちれば二宮まで明るかったこと、終戦後は修身教科書に墨塗りした時の様子や学校制度も変わったことなど。戦いに巻き込まれる時代に暮らしながらどんなことを感じていたかが伝わるお話しだった。
藤田氏からは、二宮に築かれた33か所の洞窟陣地から主なものの場所や形、生命の星・地球博物館にも納められた地層が残る陣地についてなど。
氏家(うじけ)氏からは、8月5日に二宮上空から戦闘機が放った機銃掃射の残した痕について、地図や駅舎に現存する弾痕の写真などが紹介された。最後には17分間の陣地調査動画も。
「ひとしずく」の記録は後世へと受け継がれる書。204ページに渡る「ひとしずく5号―調査記録」は図鑑としても見ごたえある1冊。残念ながら1千冊刷った5号の在庫はない。二宮町図書館かお持ちの方に借りるなどしてこの記録を目に留めて欲しい。